ねこの雑学

猫のゴロゴロに癒される|喉を鳴らす理由と効果

ゴロゴロゴロゴロ…猫が喉を鳴らす音にはすごい効果がありました

ゴロゴロと猫が喉を鳴らす音。
聞いていて不思議と心地よい気持ちになりますよね。

猫のゴロゴロは気持ちの面でのセラピー効果だけでなく、外科治療的な効果も認められてきています。
その猫のゴロゴロのすごさに迫ります。

猫が喉をゴロゴロ鳴らすのはなぜ?

そもそもあの「ゴロゴロ」は何のために鳴らすのでしょうか?

母子のコミュニケーションとしてのゴロゴロ

猫は生まれて数日のうちに喉をゴロゴロと鳴らすようになります。

生まれたばかりの子猫は目も見えず耳も聞こえません。
そのため、母猫は「ここにいるよ」と知らせるためにゴロゴロと喉を鳴らして知らせながら子猫のそばに近づきます。
ゴロゴロは振動として伝わるので、子猫もゴロゴロで応じます。

子猫は2日齢でもうこのゴロゴロを出せるようになるそうです。
母猫と子猫のコミュニケーションツールなのですね。

ちなみに我が家のむぎは寝ているところに顔を近づけるとゴロゴロ喉を鳴らし始めます。
母猫が近付いてきたときの感覚になっているのかもしれません。

幸せなきもちのゴロゴロ


猫をなでたり抱っこしたときに鳴らすゴロゴロは皆さんおなじみ「いい感じ~」のゴロゴロです。

このときの猫さんはリラックスしていたり気持ちがにっこりしているような状態。
こちらまで幸せな気持ちになりますね。

要求のゴロゴロ

ごはんが欲しいときにゴロゴロと喉をならす猫さんもいます。

何かしてほしいことがあったり伝えたいことがあるときは、ちょっと高めのゴロゴロを出すそうです。

自分を落ち着かせるためのゴロゴロ

猫がゴロゴロ鳴らすのはいいときばかりではありません。
身の危険が迫っていたり、病気で具合が悪いとき、死が近いときもゴロゴロと喉を鳴らすことがあります。

これは危険な状態にある自分の不安を取り除くために、あえてゴロゴロと喉を鳴らすことで自己暗示的に安心させているそうです、
なんだか胸の苦しくなるお話です。

猫のゴロゴロ音の効果

この猫のゴロゴロ音や猫の癒し効果について、近年研究が進んできています。

猫のゴロゴロ音で脳と体を癒す

猫がリラックスしているときに鳴らすゴロゴロ音は25ヘルツ程の低周波。
20~50ヘルツの周波数を持つ音は、人のからだをリラックスモードにする副交感神経を優位にする働きがあります。

低周波には血圧を下げたり、不安を和らげるなどストレスを軽減する効果があります。
さらに低周波には心に安らぎを与えるホルモンである「セロトニン」を分泌させる効果もあります。

こうして猫のゴロゴロは人を落ち着かせてくれます。

骨折やケガにも効果があるゴロゴロ

昔から猫は骨折しても回復が早いと言われてきました。
その回復には猫のゴロゴロ音による低周波が役立っているのではないかという説が挙がり、今では実証され、医療機器も開発されています。

というのも、猫のゴロゴロの周波数は骨の形成を促進・強化する周波数とほとんど同じらしいのです。
すごいことですよね。

実際に使われている医療機器のひとつが「超音波骨折治療法」です。
プロ野球選手の松井秀喜さんやサッカー選手のベッカムさんが使ったことでご存知の方もいらっしゃるのではないでしょうか。

骨折治療の際に用いて驚きの回復を見せたことで注目され、2010年5月には全国で244施設ほどだった医療機関での取り扱いが、2019年1月現在では592もの施設で実施されています。

広まりつつあるキャットセラピー

フランスでは「RONRON(ロンロン)」と表す猫のゴロゴロ。
その名前をとって「ロンロンセラピー」なるものが既に実践されています。
フランスの雑貨屋さんのブログ

日本でも医療や介護の現場でセラピーキャットが活躍し始めています。
猫の気ままなふるまいや愛らしい仕草を見て癒されるのはもちろん、猫のお世話をすることで癒される「逆セラピー」など、高齢者や認知症の患者さん、精神疾患を持つ方の心をほぐしています。

参考:すべての猫はセラピスト(楽天ブックス/楽天Kobo【電子書籍】/Amazon

私自身も気持ちが落ち込んで涙がでてきてしまった時に、愛猫が近くでゴロゴロ言ってくれてだんだん落ち着いてきたということが何度もあります。

すごく助けられました。

まだまだあるぞ猫の癒し力

また、猫のあたたかな体温に触れたりふわふわの毛をなでることで「オキシトシン」が増えるという研究もあります。
オキシトシンは自閉スペクトラム症への治療薬も開発されているホルモン。愛情や信頼といった感情に関わる物質として注目されています。

こんなにも私たちを癒しまくる猫…。
もっともっと大事にしてあげようと思います!

ひとりで隠れてゴロゴロいっていたら具合が悪いサインかもしれません。うんちや食欲なども見て獣医さんに相談してみてくださいね。

ゴロゴロ音を聞きたい方はこちら(夫のあくびとテレビの音も入っています)↓

猫に関する資格