人間がトキソプラズマ症になったらどうなる?
ほぼすべての哺乳類・鳥類に感染能を持つトキソプラズマ。
ネズミが感染すると猫を怖がらなくなるという話で時々テレビにも取り上げられる寄生虫(原虫)です。
トキソプラズマは人間にも感染しますが、健康な人が感染しても無症状、もしくは一時的に軽度の急性感染症状が出る程度であり、HIVなどの免疫不全でなければ問題ない感染症です。
ただし、健康でも妊娠中の女性が感染すると胎児が先天性トキソプラズマ症となる可能性があります。
先天性トキソプラズマ症は、死産や自然流産、さらには精神遅滞、視力障碍、脳性麻痺など重篤な症状を起こすことがあるので、注意が必要とされています。
全人類の1/3がトキソプラズマに感染している
このトキソプラズマ症、世界的に見ると数十億人、つまり人類の1/3が感染していると言われています。
感染率は国・地域・年齢によっても異なりますが、加熱不十分な食肉からの感染もあることから、感染者の地域性は肉を食べる習慣にも関連していると考えられています。
日本でのトキソプラズマ症は少ないですが、特に沖縄県で報告が上がっているようです(NIID 国立感染症研究所HPより)。
猫から人への感染は糞便
猫から人への感染は、猫の糞便を介して起こると考えられています。
にゃんこのうんちに排出されたトキソプラズマを手で触り、そのまま目をこすったり口を触ることで目の粘膜や口の中に取り込むことで感染します。
大人であればうんちを触った手で目をこすったり口を触ったりすることはあまりないとは思いますが、お子さんは注意が必要かもしれません。
猫トイレの片づけをしたら手をよく洗うことが大切ですね。
飛び散ったトイレの砂を拾った後は手洗いをおろそかにしがちなので気を付けようと思いました。
完全室内飼いの猫であればそこまで心配する必要はない
…とまあ懸念事項もある猫からのトキソプラズマ症の感染ですが、実際はそんなに気にする必要はないと思います。
というのも、平成25年に名古屋市で猫128頭のトキソプラズマの抗体保有率を調査した結果、抗体を持っていたのは128頭中8頭(6.8%)でした(完全室内飼いで4.2%、その他12.5%)。
糞便中のトキソプラズマ原虫のPCR検査はすべての猫で陰性でした(参考元)。
糞便中のトキソプラズマ原虫は採取場所によって「いる・いない」があるかもしれませんが、抗体を持っている猫が少ないことから猫の感染率も低いと考えられます。
しかも完全室内飼いが増えている昨今においては、トキソプラズマに感染している猫はもっと減っているのでは?と思います。
実際に、猫を飼っている人と飼っていない人でトキソプラズマ感染症発生率に有意差はなく、日本の飼い猫でのトキソプラズマ陽性率は1%程度と最近では言われています(参考元)。
なのでトキソプラズマ「感染症」と言えども、普通に過ごしていれば何も恐れることはないものです。
私の場合、感染するとすれば
- むぎがトイレでうんちに砂をかける
- その手をむぎがなめる
- むぎが私の口をなめる
という経路で感染しそうです(笑)
しかしながら今のところは猫からというより生肉からの感染の方が確率が高いです。
お肉を食べるときはよく加熱して食べましょう!
- うんち朝〇
- うんち夜ー
- おしっこ3回
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